夜に潜って心を浸す。


今日、口に出した言葉が自分で本心だと思っていても脳は嘘をつかない、正直なんだって言われた。そんなことない、脳の中で葛藤を繰り返して口に出た言葉こそ本音だろう、と思うのは私だけだろうか。



夜は考えなくてもいい事まで考えてしまう。ずっとずっと1人で潜っている暗いくらい海の深いふかい底にいるような。耳にぶくぶくと入る水の音とか自分の息の音とか、そういうのばっかりが響いて周りが見えなくなる感じ。苦しくならない人間なんていないと思ってる、そんな能天気に生きて成功する奴なんかいないと思ってる、人間誰しも挫折は人生の中で必要なものだもの。


苦しい夜を超えたい貴方を私は救いたいと思う。自分の苦しいよりも、誰かの苦しいを優先したいと思ってしまう。苦しい苦しいと泣いている貴方を見たくないから涙を全部私の心に押し付けていいよ、と思ってしまう。そうやってどんどん私の心に涙が溜まってふとした時に溢れ出してしまう。それは誰にも見せられない、暗いくらい海の底で誰にもみえない聞こえないようにしまっておかないといけないものなのだ。


いつの日か、私は皆を楽しませたい、という気持ちが、私は皆を楽しませなければならない、と義務になっているのでは無いか、と思うことがある。でも皆が楽しんでくれたり笑ってくれることが私の心の支えで、皆の笑顔がほんとに好きなのは確かなんだよな、って難しいことばっかり考えちゃってね。


誰もいない真夜中の河川敷。虫や川の流れる音しか聞こえない空間。小さく聞こえる車が走る音。触れる生ぬるい風。私にとってそれが最大の満足で最大の安らぎで、最大の幸福だった。1人でそこで大きく弾いて歌うと涙が止まらなくぼろぼろと溢れ出す、誰かに止めて欲しいなんて思わない、自然に。苦しい溢れそうな支えきれない心に溜まった涙を、1人で全部流してしまって私は毎日笑顔で皆を楽しませることが出来る、それは幸福か、不幸か、決めるのは私かな。じゃあ幸福でいいじゃない。それが幸福で。私の最大の満足で。